気をつけたい高血圧と年齢の関係性!加齢とともに変化する高血圧リスク
年齢を重ねるごとに、不調を感じることが増えたという感覚はありませんか?大きな病気はなくとも高血圧などの症状が出始めている人もいるのでは。
なぜ年をとるとこのような症状が出るのか気になりますよね。これから健康な日々を過ごすためにも、高血圧と年齢の関係について知っておきましょう。
年齢別にみた高血圧の患者数の割合
日本ではおよそ4,000万人の人が高血圧だといわれています。年齢別に罹患率を見ていくと、30代では男性の20%ほど、女性の10%弱が高血圧です。40代では罹患率が上がり、男性は40%強、女性も20%ほどの人が高血圧と診断されています。50代を超えると徐々に男女差が少なくなっていき、男性が40%ほど、女性も40%ぐらいまで上がります。そして、60代以上になると男女ともに60%以上、約3人に2人が高血圧だと考えられているのです。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/bp/pamph84.html
高血圧のメカニズム
高血圧には「本態性高血圧症」と「二次性高血圧症」の2種類があります。
「本態性高血圧症」は高血圧の原因がはっきりとわからないもので、ほとんどの人がこちらに当てはまります。「二次性高血圧症」は原因となる病気が身体の中にあることがわかっているものです。二次性であれば原因となっている病気の治療によって症状のケアが期待できますが、本態性の場合は遺伝的なもの、あるいは生活習慣の乱れが原因とされています。
高血圧を招く要因として塩分の過剰摂取が関係しています。塩気の多い食事を続けていると、血液中の塩分濃度が上がり、これを薄めようと身体は水分をため込もうと働くのです。すると血管内を流れる血液量が増え、高血圧を引き起こしてしまう傾向に。
他にも肥満や運動不足、アルコールの摂りすぎなどが高血圧に影響しているといわれています。
高血圧と年齢の関係とは
年齢と共に罹患率の上がる高血圧。よく聞く病気ではありますが、他の病気を引き起こすこともあるので放置はリスクがあります。なぜ年を取ると血圧が上がっていくのでしょうか。その理由を知り、適切な対策をしましょう。
血圧は年齢とともに変化する
そもそも、血圧は日々変化するものです。朝起きたとき、日中仕事をしているとき、夜眠るとき、常に一定というわけではありません。身体活動、精神活動の変化によって変わり、それだけでなく季節によっても変化します。
その中で、年齢によって変化が見られるのは血管の弾力性が失われていくからです。弾力がなくなると血流が悪くなる傾向にあります。このため心臓はより活発に収縮して血液を送り出そうとするので、それが結果的に高血圧へとつながっていくのです。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/bp/pamph84.html
年齢を重ねると考えられる高血圧のリスク
血圧が高い状態が続くと身体のあちこちに負担がかかり、動脈硬化や心肥大などのリスクが高まります。動脈硬化が進めば脳梗塞や大動脈瘤、心筋梗塞といった大病を引き起こしかねません。
また、心肥大は心不全につながることもあります。さらに、高齢者の場合は若年者に比べ身体が弱くなっており、日常生活にもさまざまなリスクが潜みます。
例えば高齢者で高血圧を患っている人の場合、立ち上がったときに血圧が突然上がる「起立性低血圧」が起こりやすい傾向にあります。また、急激な温度変化にも弱いので、熱いお風呂から寒い脱衣所へ出たときに血圧が急激に変化し脳卒中を引き起こすといったケースもあります。
高血圧の降圧目標
高血圧になってしまっても、サプリメントを飲む、生活習慣を見直すなどの対策を講じていくことでケアできます。
その中で、血圧をどこまで下げればいいのかはその人の年齢や体質によって変わります。日本高血圧学会が発行しているガイドラインでは、高齢者は上140mmHg下90mmHg未満、若中年者は上130mmHg下80mmHg未満が目標血圧とされています。腎臓を患っている人や糖尿病の人の場合は上130mmHg下80mmHg未満が目標です。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/bp/pamph84.html
まとめ
高血圧はさまざまな病気につながりかねない危険な症状です。その中でも特に高齢者は、日常の中にもさまざまなリスクが潜んでいます。大病を引き起こさないためにも、食生活を見直したり、必要ならばサプリメントを飲むなど、適切なケアを心がけましょう。