気がつかない内に進行しているかも?動脈硬化の怖いリスクと症状
動脈硬化という言葉はよく耳にしても、実際にどのような症状なのか知らない人は多いのではないでしょうか?動脈硬化は気づかないうちに進行するケースも多く、体のあらゆる場所で恐ろしい悪影響を与えてしまうリスクがあるのです。
それでは、動脈硬化はどのようにして起きるのか、どう対策すれば良いのかを詳しく解説しましょう。
動脈硬化が起こるメカニズム
動脈硬化は、血中の悪玉コレステロール(LDL)が増えることで発症する恐れが高まると言われています。血管の内皮細胞が傷つけられLDLが隙間から内皮細胞に入り込むと酸化し不要な物質へと変化してしまうのですが、このとき不要な物質を排除するために働くのが白血球です。白血球は血管の内側へと入り込み、不要な物質を取り込んでいきます。
しかし働き終えた白血球は血管の内側に残って積み重なり、そのせいで内側から膜が押し上げられて血管を塞いでいくのです。動脈硬化は、このようにして発症すると考えられています。
http://www.doumyaku-c.jp/arteriosclerosis/generated.html
■出典:クラシエ
https://www.kracie.co.jp/ph/k-suisinkai/ketsueki…
動脈硬化とは
動脈硬化とは、動脈が硬くなるなどの理由によって柔軟性が無くなり、本来の動きができなくなることをいいます。動脈硬化は、中高年になってからというイメージがあるかも知れませんが、じつは生まれた直後から動脈硬化は始まるとの説も。
ここでは、動脈硬化の症状と動脈硬化指数、動脈硬化の検査について紹介します。
動脈硬化の症状
動脈硬化は、初期の症状がほとんどないまま進行し、自覚症状が出たときにはさらに状態が進行していると考えられます。主に心臓や脳・足の3か所で症状が現れますが、その症状は発生した部位によって異なります。
心臓の場合は動悸や息切れに始まって、さらに症状が進んだときに起こりやすくなるのが心筋梗塞や心不全です。
脳の場合は、頭痛やめまい、耳鳴りに始まり、しゃべりにくくなったり足がしびれたりしやすくなります。さらに症状が進むと、脳梗塞や記憶障害などを起こすこともあります。
足に現れたときに起きる可能性のある主な症状は足の冷えや痛み、などです。
さらに動脈硬化は腎臓などにも悪影響を及ぼし、高血圧が進行するケースもあるので注意が必要です。
動脈硬化指数
動脈硬化指数とは、血液中のコレステロールのうち、総コレステロールから善玉コレステロール(HDL)を引いた値をHDLで割った数字を指します。動脈硬化指数は、動脈硬化へのなりやすさを指数化したもので、4以下のときは危険性が低いと言われています。
動脈硬化の検査
動脈硬化度は、検査によって計測ができます。動脈硬化検査は心電図や眼底検査、手足の各部所での血圧比や脈拍などを調べるものです。簡易なものであれば、両腕と両足首の血圧を同時に測定するだけで、血管のつまりや硬さの検査を行うこともできます。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph21.html
■出典:時事メディカル
https://medical.jiji.com/medical/018-0009-01
■出典:健康保険組合連合会
https://www.kenporen.com/health-column/dr_ishikawa/vol_30/
動脈硬化の予防について
動脈硬化を起こす原因として、高血圧や高脂血症、肥満、喫煙、糖尿病などが考えられます。動脈硬化を予防するためには、これらの原因を解消していかなければなりません。
特に、肥満や喫煙は生活習慣の見直しによってケアが可能なものです。また、生活習慣の見直しは、日本動脈硬化学会が出している「動脈硬化性疾病予防ガイドライン」でも提唱されています。禁煙や適性体重の維持、食生活の改善やアルコールの摂取量、中程度以上の有酸素運動などが具体的に挙げられており、生活習慣の大切さが分かるといえるでしょう。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph21.html
■出典:OMRON
https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/guide/arteriosclerosis/05.html
■出典:公益財団法人 日本心臓財団
https://www.jhf.or.jp/pro/a&s_info/guideline/post_2.html
まとめ
動脈硬化は、自覚症状がほとんどないまま進行していく恐ろしい病気です。しかし、検査によって早期に発見できれば、早い段階で対策できます。それに動脈硬化は生活習慣を見直して発症や進行を抑えられるケースも多いものです。規則正しい食生活や適度な運動などを日頃から心がけて、動脈硬化を予防していきましょう。