大人だけじゃない子どもの高血圧のリスク!気になる症状や原因について


生活習慣病のひとつである高血圧は食生活が乱れや喫煙をしているなど、不摂生な生活習慣の積み重ねによって引き起こされる病気です。そのため、一般的には年齢を重ねるごとにそのリスクが高まる傾向にありますが、中には子どものうちから高血圧に罹患している人もいます。
子どもが高血圧になるのは一体どんなときなのでしょうか?

子どもに潜む高血圧のリスク

高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の2種類があり、これは成人であっても子どもであっても変わりません。「本態性高血圧」は原因がはっきりしないタイプの高血圧で、遺伝的な要因や生活習慣などの環境的要因などが複雑に絡まりあって発症します。
「二次性高血圧」は何らかの病気によって高血圧が引き起こされていることがわかっているタイプです。
どちらにせよ、高血圧が続くと身体のあちこちに負担がかかり、さまざまな病気のリスクが高まります。

子どもの高血圧とは

子どもの身体はまだ発達段階で、大人の身体とは違う部分があります。血圧についても、年齢や身長、体重に伴って高くなるので、大人の基準値をそのまま子供にあてはめることはできません。
そのため、子どもの高血圧については慎重に検査していく必要があります。子どもの高血圧について理解を深め、必要なときには適切なケアを考えられるようにしておきましょう。

■出典:慶応義塾大学病院
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000814.html

症状

高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれることもある病気で、自覚症状がほとんどありません。日常生活に支障をきたすことも少ないので健康診断などで指摘されて初めて気づくケースが多いので定期的な検査が非常に重要といえます。
「二次性高血圧」の場合には、高血圧の原因となっている病気にまつわる症状が出ることもあります。例えば、子どもの高血圧を引き起こす代表的な病気である腎疾患の場合、尿にタンパクが混ざり血尿が出るケースがあります。大人の高血圧に移行する恐れがあるため、早めのケアが必要です。

■出典:神奈川県学校・腎疾患管理研究会
http://www.shouni-jin.jp/gaiyou/image/jin-P20-26_fujita.pdf
■出典:時事メディカル
https://medical.jiji.com/topics/771?page=1

原因

本人が肥満の場合、あるいは家族に高血圧の人がいる場合には高血圧になるリスクが高くなるといわれています。肥満の場合は過食ぎみで、それによって塩分を摂りすぎることが原因に挙げられます。
また、たくさん食べると血糖をコントロールしてくれるインスリンが過剰分泌され、これが交感神経を刺激することで血圧が上がってしまうのも原因のひとつです。
「二次性高血圧」の原因となる病気は上述の腎疾患以外にも、神経系の病気や呼吸器の病気、ホルモンのコントロールができなくなる内分泌の病気などが考えられます。脳心血管の病気も高血圧を引き起こす代表的な病気であり、先天性も後天性も存在するといわれています。

■出典:慶応義塾大学病院
http://kompas.hosp.keio.ac.jp/contents/000814.html
■出典:一般社団法人 日本肥満症予防協会
http://himan.jp/column/diseases/003.html

子どもの高血圧対策

「二次性高血圧」の場合には、原因となっている病気のケアを行っていきます。原因がはっきりしない場合には、食事内容の改善を中心に日々の生活習慣を見直していきます。
特に注意すべきは塩分の過剰摂取です。厚生労働省の発表によれば、3~5歳の小児の塩分摂取目標量は1日に男児4.0g未満、女児4.5g未満です。6~7歳になるとそれぞれ5.0g未満、5.5g未満になり、8~9歳、10~11歳、と0.5gずつ増えていきます。これらの数字を目安に、子どもの塩分摂取量をコントロールするようにしましょう。

まとめ

大人だけではなく、子どもにも高血圧のリスクは考えられます。特定の病気によって引き起こされることもありますし、生活習慣の乱れなどによって罹患することもあります。
子どもの場合は自身で生活のコントロールをすることが難しい部分もあるので、親や家族が一緒に考えていくことが大切でしょう。