血圧に働くラクトトリペプチドとは?サプリメントなど賢い摂取方法
高血圧が気になるものの、どのように対策すればよいのかわからないと悩んでいる人はいませんか?
そんなときは、血管に働きかけ、高血圧の予防などに役立つ「ラクトトリペプチド」の摂取がおすすめです。食べ物はもちろん、サプリメントでも手軽に摂取できるので、高血圧対策のひとつとしてぜひ押さえておきましょう。
ラクトトリペプチドとは
ラクトトリペプチドは、乳酸菌が牛乳に含まれるタンパク質を分解する際に生み出す天然由来の成分です。タンパク質は分解の過程でアミノ酸がいくつかつながったペプチドと呼ばれる物質になり、アミノ酸の配列によって種類が分かれます。ラクトトリペプチドの場合、「VPP」と「IPP」の2種類が存在しますが、その働きに大きな違いはありません。
ラクトトリペプチドの大きな特徴は、高血圧をケアする働きがあるという点です。ラクトトリペプチドの開発を行った企業の試験によると、高血圧の人のうち、ラクトトリペプチドを摂取したグループは摂取していないグループと比べ、血圧に低下が見られました。
高血圧症状の予防などにメリットが期待できると見なされ、消費者庁が許可した特定保健用食品、いわゆる「トクホ」に利用可能な成分として認められています。
https://bifidus-fund.jp/keyword/kw025.shtml
■出典:アサヒグループ
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/enjoy/kins/pdf/vol17.pdf
■出典:一般社団法人 愛知県薬剤師会
http://www.apha.jp/medicine_room/entry-3757.html
ラクトトリペプチドが血圧にもたらすメリット
ラクトトリペプチドが高血圧の対策に役立つのは、血管を収縮させる「アンジオテンシンⅡ」の生成を促す「ACE」という成分の働きを抑制できるためです。血管が必要以上に収縮しなければ、血液の量や勢いによって血管に高い圧力がかかる心配はありません。
さらに、ラクトトリペプチドには血管の内側にある細胞の状態を正常化させ、血管がしなやかに動くようにする働きも期待できます。血管の柔軟性が増すと、血管内のさまざまなトラブルを防げるだけでなく、拡張や収縮がスムーズに行えるため適切な血圧の維持も可能です。まさに一石二鳥のメリットがあるため、うまく活用すれば効率のよい高血圧対策ができるでしょう。
ラクトトリペプチドの賢い摂取方法
高血圧対策として魅力的なメリットが期待できるラクトトリペプチドには、主に3つの摂取方法があります。それぞれ特徴が異なるので、自分に合う方法で摂取することをおすすめします。
また、ラクトトリペプチドを摂取するうえで気になる点についても一緒に紹介するので、実際に摂取する前に確認しましょう。
チーズなどの食べ物
ラクトトリペプチドは乳酸菌が発酵の過程で生み出す成分であるため、一般的な食べ物ではチーズに多く含まれています。中でも特にラクトトリペプチドが多いのは、ブルーチーズやカマンベールチーズ、長期熟成タイプのチーズなどです。毎日継続してこれらのチーズを食べていれば、血圧の低下が期待できるでしょう。ただし、チーズは塩分が高いので食べすぎには注意してください。
このほか、特定のメーカーから販売されている味噌やインスタント味噌汁にも、ラクトトリペプチドを含んだものがあります。すべての味噌に含まれているわけではないので選ぶ際に注意が必要ですが、お味噌汁なら毎日の食事メニューに取り入れやすいのではないでしょうか。
https://www.amanofd.jp/amano/shop/goods/index.html?ggcd=B174&cid=healthy-01
■出典:アサヒカルピス ウェルネス
https://www.asahicalpis-w.co.jp/company/press/2015/200703_01/
特定保健用食品
以前は、ラクトトリペプチドを開発した飲料メーカーから、特定保健用食品としてドリンクが販売されていました。しかし、その商品はすでに生産終了しており、特定保健用食品という形で摂取するのは難しいでしょう。
現在は、特定保健用食品ではなく「機能性表示食品」として、複数のメーカーからラクトトリペプチドを含む商品が販売されています。ラクトトリペプチドの働きそのものに違いはないので、機能性表示食品を利用しても大きな問題はありません。
サプリメント
手軽に摂取を済ませたいという人には、ラクトトリペプチドを配合したサプリメントがおすすめ。1日数粒を水で飲むだけで簡単に摂取できるので、時間がない人や飲料タイプが苦手という人でも利用しやすいでしょう。
ただし、いくら手軽とはいっても過剰摂取は避けるようにしましょう。パッケージに1日に摂取する最適な量が記載されているので、思わぬトラブルを避けるためにも摂取方法は守りましょう。
ラクトトリペプチドの副作用について
ラクトトリペプチドは天然由来の成分なので、体に大きな副作用を及ぼす心配はありません。ただ、体質によっては多量に摂取するとまれに咳が出たり、乳から生成されるためアレルギー症状が出たりする恐れもあります。呼吸器系に疾患がある人、乳アレルギーの人などは摂取を控えたほうがよいでしょう。
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail3327.html
まとめ
血圧の低下と血管の柔軟性を高めるという、ダブルの働きをもつラクトトリペプチド。高血圧対策として魅力的であるものの、食べ物や飲料を毎日摂取するのが難しい人もいるでしょう。
そのような場合は、いつでも手軽に摂取できるサプリメントを利用するのがおすすめです。使用上の注意点に配慮しつつ、継続しやすいサプリメントで高血圧の対策に役立ててくださいね。