血圧が上昇するメカニズムとは?運動不足など今すぐ見直したい生活習慣


様々なリスクにつながりかねない血圧の上昇について悩みを抱えている人は多いでしょう。血圧上昇によって考えられる高血圧などのトラブルを対策するためには、そのメカニズムについて知ることが大切です。ここでは、血圧の上昇を招く要因と対策のポイントを解説していきます。

血圧が上昇するメカニズム

血圧はなぜ上昇するのか理由をご存知ですか?高血圧について気にしている人でも、血圧が上昇するメカニズムは分からないという人も少なくないでしょう。
そもそも血圧とは、心臓が収縮して血液を体中に送り出す際に、血管の内部にかかる圧力のこと。血圧の値には、約1分間に心臓から送り出されている血液の量(心拍出量)、循環血液量、血液の粘着度、大動脈の弾力、そして末梢血管抵抗といった5つの要因が関わっていると考えられています。
心拍出量や循環血液量は増えるほど、それに応じて血圧も上昇する傾向にあります。また、血液中に赤血球など固形成分の割合が多くなると、血液の粘度が増し血液が流れにくくなることから、血圧の上昇につながります。
動脈硬化などの原因によって大動脈の弾力が無くなることも、血圧上昇の要因のひとつです。

■出典:クラシエホールディングス株式会社
https://www.kracie.co.jp/ph/k-suisinkai/ketsueki-kekkan/symptom/hypertension.html
■出典:株式会社エー・アンド・デイ
https://www.aandd.co.jp/adhome/products/hhc/blood_pressure02.html

血圧の上昇を招く要因

血圧が上昇する原因は、加齢などによって避けられないものもありますが、なかには日頃の習慣によって避けられる要因も考えられます。ここでは血圧の上昇を招く要因を具体的に挙げていきながら、わかりやすく説明しましょう。

運動不足

まず血圧が高い理由として、運動不足が挙げられます。体を動かさなければ、体重の管理も難しくなり、肥満につながるリスクも高まります。体重が増えると、心拍数や循環血液の量も増加することから、血圧の上昇につながると考えられています。

食生活

腎臓からは、体内の塩分を調整するために血圧調節機構として4つの物質が出されています。そのため、塩分は少ない摂取量でも生活できる反面、摂取し過ぎている食生活では、血圧の上昇を招くきっかけになるでしょう。塩分が過多だと循環血液量が上がり、血圧もそれに応じて高くなるリスクが考えられます。1日あたりの塩分摂取量は約10g以内、また高血圧の人であれば約6g以内を目安にして食生活を送ることが大切です。

飲酒や喫煙

飲酒や喫煙も、血圧上昇の要因となります。飲酒は血液量が増加するとともに、飲み過ぎるとカロリーが増え、ともに血圧が上がる原因を作り出してしまう恐れがあるのです。喫煙は高血圧に悪影響を及ぼし、末梢血管の収縮によって血圧上昇を招くケースもあるため注意しましょう。

血圧の上昇を防ぐ生活習慣

血圧の上昇を対策するためには、まず生活習慣の見直しが重要です。バランスの良い食生活や適度な運動は、ストレスの解消にも役立ちます。
ストレスは副腎ホルモンとともに、心拍数を高めるアドレナリンや血管を収縮させるノルアドレナリンなどの分泌と関係が。血圧の上昇を抑えるためにもストレスの解消を心がけることが大切です。
また、日常生活の中でも血圧の上昇に注意する必要があります。血圧の上昇は、排尿・排便時や入浴時のほか、突然しゃがみ込むことが原因となって起こるケースも考えられます。
例えば入浴時には脱衣所と浴室との温度差をできるだけ低くし、入浴時間や湯加減、水分補給にも十分に気を遣うようにしましょう。

まとめ

高血圧のように血圧が上昇するのには、メカニズムが存在します。まずは血圧上昇の要因を確認したうえで、どのような対策が必要か考えることが大切です。なかには、生活習慣を改めるなど身近な方法でケアされる場合もあるでしょう。この機会に血圧の上昇を引き起こしかねない悪い習慣は整えて、体に優しい生活を意識してみてくださいね。