睡眠不足の影響は血圧の上昇や体重にも?理想の睡眠時間の目安を解説


仕事や家事、趣味などに没頭して、つい睡眠時間を削ってしまうという人も多いのではないでしょうか。実は、睡眠不足の状態が長く続いた場合、体にさまざまな悪影響を及ぼす恐れもあるため楽観視できません。
今回は、睡眠不足による体への影響をふまえ、理想的な睡眠時間について解説します。

睡眠不足に陥ったときの状態

睡眠不足に陥ると、私たちの体にはどのような症状が現れるのでしょう?たとえば、脳が時間帯に関わらず睡眠を求めるため日中に強い眠気を感じるほか、睡眠中に満足な疲労回復ができず疲れやすい体質になる恐れもあります。
また、肌は睡眠中に細胞のダメージをケアしているため、睡眠不足になると肌トラブルが目立ってしまうリスクも考えられるでしょう。自分で睡眠不足だと自覚していなくても、このような状態に陥った場合は体がSOSを発しているサインだと捉え、注意が必要です。

睡眠不足による健康への影響

睡眠不足が続くと、私たちの健康そのものに悪影響を及ぼすケースも少なくありません。
それでは実際に睡眠不足がどのような悪影響を及ぼすのか、具体的に解説します。

血圧上昇

私たちの体は、交感神経と副交感神経によってコントロールされています。交感神経は起きて活動しているときに活発に働く神経で、副交感神経は寝ているときやリラックスしているときに働く神経です。交感神経は血管を収縮させ血液の量を調整する役割を担い、副交感神経はその逆の働きをしています。
つまり、日中に活動しているときは血圧が上がり、就寝中は下がるというサイクルを繰り返しているのです。ところが、睡眠不足になると交感神経が活発に働く時間が長くなるため、うまく血圧を下げられない状態を引き起こし「高血圧」の状態が続く恐れがあるでしょう。

■出典:RENAISSANCE
https://www.s-re.jp/magazine/health/20/
■出典:ファイザー・ホールディングズ
https://ganclass.jp/confront/associate/hbp_effect.php

体重増加

睡眠不足になると活動時間が増えるため、エネルギーを消費して痩せやすいと考える人も多いようです。ところが睡眠時間が短くても消費エネルギーに目立った違いはなく、むしろ睡眠中に分泌される食欲を抑えるホルモンが減るため、お腹が空きやすい傾向に……。つい間食や食べる量が増えることで、消費しきれなかったエネルギーが蓄積され、体重増加につながりやすいのです。

■出典:一般社団法人 日本健康倶楽部
https://www.kenkou-club.or.jp/kenko_genki_sh79.jsp

免疫システムの低下

体には免疫システムが備わっていて、睡眠中に分泌される「メラトニン」というホルモンが関係しています。メラトニンは特定の臓器に働きかけ、Tリンパ球という細胞の生成を促すと考えられています。
睡眠が足りないとメラトニンが不足し、Tリンパ球の数が減ることから、免疫システムが低下するために体調の不調を招くリスクにつながるのです。

■出典:医療法人社団 三成会
http://www.shinyuri-hospital.com/column/column_201803.html

適切な睡眠時間の目安とは

適切な睡眠時間については個人差もありますが、一般的には6~8時間ほどが理想といわれています。あくまでも目安なので、スッキリと眠れて日中に眠気を感じることがなければ、ほかの睡眠時間でも良いでしょう。
ただし、眠る時間帯には注意が必要です。なぜなら私たちの体はメラトニンの分泌によって体内時計が整えられ、体温が低下して眠気を誘う仕組みになっていると考えられています。この状態で眠ると質のよい睡眠をとりやすいのですが、まだ体温が高い時間帯やメラトニンの分泌が少ないときに眠っても、体内時計とずれるため質のよい睡眠がとりにくい傾向に……。
睡眠をとるときは、睡眠時間だけではなく体が自然に眠くなるタイミングにも気を配ることが大切です。

まとめ

健康へさまざまな影響を及ぼす可能性がある睡眠不足。中でも「高血圧」を招く恐れがある点は、無視できないポイントです。
もともと血圧が高めで睡眠不足も気になるという人は、日ごろから高血圧対策を取り入れてみてください。高血圧対策には多様な方法がありますが、手軽なのはサプリメントを利用することです。毎日決まった量を飲むだけで良いので、忙しい人はサプリメントを探してみてはいかがでしょう?