本態性高血圧と二次性高血圧の違いを解説!本態性高血圧の原因とは
病院で高血圧と診断され、血圧について色々と調べているうちに高血圧には2種類あると知り、とまどう人も多いそうです。
実は高血圧には、本態性高血圧と二次性高血圧の2種類があります。まず、本態性高血圧の原因は何なのでしょうか。そして本態性高血圧と二次性高血圧の違いとは何なのか、詳しく解説していきます。
本態性高血圧の原因
本態性高血圧とは、発症の原因が明確には分からないものを指します。元々の体質や遺伝、加齢などの避けられない原因によって発症するケースもありますが、多くの場合は生活習慣が原因のひとつと見られ、生活を見直すことで発症のリスクを軽減できるといわれています。そのため、本態性高血圧は生活習慣病とも呼ばれているのです。
具体的な原因として考えられるものとして、まずは塩分の過剰摂取やカリウムなどのミネラル不足といった食習慣の問題があります。
次に挙げられるのが、アルコールの過剰摂取や喫煙の習慣です。大量に飲酒したりタバコを吸ったりすることは、血圧を上昇させるきっかけにつながってしまいます。そして、運動不足や肥満も血圧にとっては悪影響なもので、本態性高血圧の原因となる恐れがあります。
日常生活を送るうえでストレスがたまっている場合にも、血圧を上げるリスクになるので注意が必要です。
https://medical.jiji.com/medical/018-0007-01
■出典:特定非営利活動法人 日本高血圧学会
https://www.jpnsh.jp/data/jsh2014/jsh2014_gen.pdf
本態性高血圧と二次性高血圧の違い
高血圧の中で分類される本態性高血圧と二次性高血圧ですが、両者には違いがあります。
ここでは、本態性高血圧と二次性高血圧の特徴をそれぞれ紹介していきます。
本態性高血圧
本態性高血圧は、すでに述べた通りそれぞれ発症する原因が分からない高血圧のことを指します。本態性高血圧は35歳頃を過ぎてから発症するケースが目立つという特徴があり、高血圧と診断される人は、90%前後の割合で本態性高血圧であるといわれています。
本態性高血圧は自覚のないまま症状が進むことが多く、早期に発見するためには日頃から血圧を測定するなどのケアが必要です。
二次性高血圧
二次性高血圧は、高血圧を発症した原因がはっきりと分かるものを指します。高血圧の患者のうち、内分泌系や腎臓、心臓や血管などの器官に異常がある場合などに二次性高血圧と診断されるのです。
二次性高血圧は、本態性高血圧に比べると若い年齢層で発症することが多いのも特徴の1つです。若い年齢層以外でも、突然高血圧を発症した場合や、通常の治療で血圧が下がらない場合などには、二次性高血圧であることが疑われます。
https://medical.jiji.com/medical/018-0007-01
■出典:国立循環器病研究センター
http://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/hypertension.html
本態性高血圧の治療法
日々の血圧測定を行って記録することも、治療には大切です。日本高血圧学会が2014年に出した高血圧治療ガイドラインによると、治療の際に血圧を下げる目標値は140/90mmHg未満とされています。
そして本態性高血圧の治療は、ほとんどの場合が生活習慣の見直しから始まります。大量の飲酒や喫煙の習慣がある場合には節酒と禁煙、肥満の傾向がある場合には減量、そして運動などによって、生活習慣をケアしていきます。
食習慣の見直しは、塩分摂取量の改善が主体です。塩分摂取量は1日に約6g未満とされていますが、多くの人にとっては薄味に感じてしまう数字でしょう。そこで、料理に出汁をきかせるなどの工夫をすることで物足りなさを和らげることができます。
ところが診察の際に白衣を着用した医師や看護師の前で緊張してしまい、血圧が上昇してしまう人も存在します。この症状は白衣高血圧と呼ばれており、家庭で血圧測定を行って通常の血圧値を把握していれば該当するかどうか判断できます。
家庭での血圧測定は、仮面高血圧など、診察室以外の日常で起きている血圧の異常を見つけることもあるので、習慣づけることが大切です。
https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/zinzo/about/disease/kanja02_08.html
■出典:株式会社ミクス
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=45100
まとめ
血圧が高いことが分かったとき、本態性高血圧か二次性高血圧かの違いで治療法も変わってきます。本態性高血圧の場合、医師による治療とともに、生活習慣の見直しも大切になってきます。
本態性高血圧にならないようにするためには、食習慣を含めた生活習慣を整え、発症する原因を少しでも減らしていけるよう努力することが重要です。